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漢字の採点基準

先週、日進西中学校の中間テストが終了しました。

月曜から早速テストが返却されています。
今日あたりには全クラスで全教科が返却され、明日辺りにには平均点や順位がわかる個票が配布されると思います。

そんな中、何人かの生徒から「漢字の採点が厳しすぎる~」との悲鳴を聞いたので見せてもらったのがこの写真です。
(クリックすれば拡大されます)

みなさんはこれを見て、どう思いますか?

そもそも何が間違っているかがわからないというのが本音ではないでしょうか。

実は、今年の2月に文科省配下の文化庁から、「常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)について」という文書が発表されています。

TVのニュースや新聞などでもおおきく取り上げられたのでご存知のかたも多いかともいます。
トメ、ハネなど漢字の形の些細な違いにこだわらないこと、トメてもトメなくても、ハネてもハネなくても正解ですといった事が紹介され、今まで厳しい教育を受けてきた方々からは、今までの青春を返せ~なんて声まで上がっていましたね。(笑)

ただ、これ、文化庁が方針を変えたのではなく、以前からそういう通達をしていたのにもかかわらず、学校現場で必要以上に厳しい指導をしているとの声があったので、改めて通達しなおしたものです。


ーーーーー以下 文化庁HPよりーーーーーーー
漢字の字体・字形については,昭和24年の「当用漢字字体表」以来,その文字特有の骨組みが読み取れるのであれば,誤りとはしないという考え方を取っており,平成22年に改定された「常用漢字表」でも,その考え方を継承している。
 しかし,近年,手書き文字と印刷文字の表し方に習慣に基づく違いがあることが理解されにくくなっている。また,文字の細部に必要以上の注意が向けられ,正誤が決められる傾向が生じている
 今回の報告では,漢字の字体・字形について詳しく解説するとともに,常用漢字(2,136字)全てについて,印刷文字と手書き文字のバリエーションを分かりやすく例示している。
ーーーーーー引用おわりーーーーーーー

ただ、今回の先生、このニュースを知っていたにもかかわらず、「現場(学校)に何も降りてきていないので、今までどおり厳しくやります!」って生徒に宣言しているようです。

う~~ん、それってどうなんでしょう。

子供たちには社会に出てから自ら考える力を養えと言いつつ、自分は上司から指示命令があるまではなにも考えを変えない(確認すらしようとしない)という態度でいいのでしょうか。

ちなみに、学校の先生が、漢字を厳しく採点する理由(言い訳)に「高校受験で不正解になるから」というものがありますが、これも、ウソです。

先の文化庁の通達にも、以前の文科省の通達にも、ハッキリとこう書かれています。
〔児童生徒が書いた漢字の評価については,指導した字形以外の字形で あっても,指導の場面や状況を踏まえつつ,柔軟に評価すること〕
つまり、字形(トメハネなどの形)が違うぐらいでは✕にしないよう指導しているのです。

先生方、もっと、事の本質に目を向け、生徒たちに窮屈な指導を行わないようにお願い致します。

プロフィール


西尾 信章(Nobuaki Nishio)


個別学習のセルモ
日進西小学校前教室 塾長

愛知県立東山工業高校(現在の愛知総合工科高等学校)卒業後、日立製作所へ入社。1986年、日立内の日立京浜工業専門学院に通い、のちに東京大学へ留学。2000年に退職し、7年間マイクロソフトで働く。その後2回の転職を経て、2012年7月に「個別学習のセルモ」をオープンした。

 

趣味は吹奏楽
名東ウインドオーケストラ、Nisshin Wind Orchestraに所属し、トランペットを担当

 

他にも洋楽カラオケや、ゴスペル、英会話も大好き

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