中学3年生が高校受験に向けてエンジンがかかり始めたこの時期、大学受験を控えた高校3年生の間では、指定校推薦枠を巡って静かな争いがおきています。
この枠に自分が入れるかどうかで、大学入試が平和裏に終わるのか、それとも一般受験まで受験戦争の荒波に揉まれるのか、大きな大きな分かれ目となります。
さて、中学生や、保護者の世代では、大学の指定校推薦ってどんな制度か、いまいちピンときていない方が多いと思います。
大学入試は、ビリギャルのように、寝る間を惜しんで勉強を続け、やっと合格を勝ち取るものって思ってる方が多いですからね。
しかし今の時代、大学へは、一般入試で入学してくる生徒は、大学全体では56.2%しかいません。
さすがに国公立大学はいまだに80%前後が一般入試ですが、私立大学は49.1%と半数を切っています。
そう、今の時代、半数の学生は、一般入試以外の手段で大学に入学しています。
その多くが今日のお話する指定校推薦入試です。
指定校推薦入試は、高校入試でいうと、私立高校へ推薦で行くのと似ています。
学校の校長先生からの推薦をもらい、その学校だけを受け、受かったら必ず入学するという”専願”の入試という意味では全く同じです。
ただ、高校入試の推薦と違って、大学入試の推薦は、あまり一般的に知られていないこと、学校によって(公立、私立の違いなど)で積極的に行うか、消極的か、どの大学にどれくらいの指定校推薦枠があるかが、事前にわかりづらいことが多いです。
一般的には、私立高校は大学と積極的に連携して、指定校推薦枠を多く持つケースが多く、公立高校は、逆に、一般受験にチャレンジする生徒のモチベーションが下がるからと、指定校推薦には消極的です。
このあたりを考えると、高校選びの段階から、どういった大学にどういう入試で臨むかといった大学受験を見据えて、高校を選ぶ必要があるということになります。
また、私立高校の推薦入試は、一応学力テストがありますが、大学への指定校推薦入試は、面接+小論文(作文)というパターンで学力テストが無いケースが多いです。
その為、定期テストのように、狭い範囲の試験は頑張って高得点がとれるけど、受験のような広い範囲のテストは苦手という生徒にとっては指定校推薦入試はとてもありがたい仕組みということになります。
高校から、指定校にむけ推薦をもらうには、高校3年間の内申点全部の平均点で基準値を上回る必要があります。
中3の内申点だけで済む高校受験とはこの点が大きく違うので注意が必要です。
大学受験なんてまだ先の話だから何とかなるだろうと、高校1年の時に真剣に定期テストに向き合わないと、その後、高校3年生になってから、高1の時の成績が足を引っ張って、推薦がもらえないなんてことが多く起こるので気をつけましょう。
ウチでは、高校受験をサポートさせて頂いた生徒に限り、高校に入っても、引き続き勉強のサポートをお受けしています。
特に、環境が大きく変わった高1の1学期は、定期テストに対してどんな勉強をしていいか生徒も迷ってしまいますので、高校入学が決まった後、すぐに卒塾するのではなく、できれば夏休みまでは塾を続けて、学校の勉強やテスト対策などに慣れてから、塾を卒業するかどうかを決めるほうが良いと思います。