名古屋市教育委員会は19日、市立若宮商業高校(天白区)を2022年3月末までに閉校させる方針について、一転して見直すことを明らかにした。市議会一般質問で服部慎之助議員(自民)の質問に、杉崎正美教育長が「市立高校全体の将来像について、いったん立ち止まり、改めて丁寧に議論したい」と答弁した。
市教委はこれまで同校を閉校させる理由として、少子化による市全体の生徒数の減少▽老朽化が進む学校施設の維持費の削減▽普通科に比べた商業科のニーズ低下--を挙げていた。
しかし、同校の入試倍率は近年、約2倍で推移している上、同校のPTAや同窓生などに事前説明がなく、「なぜ若宮が対象になるのか分からない」「今も必要とされている」と閉校反対運動が広がっていた。
杉崎教育長は「今回の進め方は、市民との相互理解や共通認識を図る努力が不足していた」と述べた。河村たかし市長は本会議後、市教委による説明不足を指摘し「改革は必要だが、まずはゼロベースで議論をしないといかん」と述べた。
市教委は閉校後の跡地に検討していた高等特別支援学校の開設も含め、計画案の練り直しを迫られる。一方、生徒数の減少などを背景に、市立高校全体での再編は必要との意見は根強い。市教委が学校関係者らと改めて協議した結果、同校が再び閉校対象となる可能性もある。(毎日新聞より)
先日の 若宮商業高 閉校!? からわずか20日で、市議会が方針変更し、とりあえず、閉校は白紙撤回されました。
まずは一安心ですね。
ただ、市立高校の見直しはテーマとしては残っているので、あらためての議論の中で、数を減らすのか、どうするのかを決めていくと思います。記事にもあるように、その議論の中で改めて若宮が閉校の対象になることも十分ありうるということです。
確かに、少子化で、生徒の人数は減っています。
だからといって、それに合わせて学校の数を減らすというのはあまりに安易すぎないでしょうか。
高校の一クラスあたりの人数を少なくした少人数クラスで、クラス数、コース数を維持し、少人数クラスの良さである面倒見の良さを全面に、積極的に資格にチャレンジしたり、多種多様なコースで学んだりという高校がもっとあってもいいと思います。
子供たちの学びの多様性を後押しするためにも、学校という選択肢が減ってしまう閉校以外についてももっと議論を行い、将来の宝であるこれからの子供たちに、より良い学びの場を残してあげてほしいと強く思います。