高校受験がおわり、進路が決まった生徒たちから、ちらほらと卒業旅行のお土産をいただいたり、お土産話を聞くことがあります。

昔は、中学生の卒業旅行なんて絶対に行かしてもらえなかったと思いますが、今は子供たちだけで、深夜バスで東京ディズニーリゾートに行ったり、ユニバーサルスタジオに行ったりと、かなり遠出をしているようです。

これも、時代の流れなんですよね。

手元には、高校進学が決まったお祝いで新しいスマホを持たせてもらっているので、何かあればすぐ連絡できるし、検索も、予約も、スマホでできちゃうし。

卒業と同時にSNSを始める子も多く、Twitter、インスタグラムは生徒たちの楽しそうな様子であふれていますしね。

そんな中、ある生徒から、家族で、春休みに伊勢志摩方面に旅行に行ってきます！との報告が。

せっかく伊勢志摩に行くなら、ぜったい、お伊勢参りには行って欲しいし、せっかくお伊勢参りするのであれば、御垣内参拝（みかきうちさんぱい）をぜひ体験してもらいたいと思っています。

こちらは、伊勢神宮の内宮です。

石段を上がったところに、鳥居があり、その先に、白い幕（御幌（みとばり））があります。

一般の参拝は、この御幌（みとばり）の前で、行うので、神殿の様子などは見ることができません。

御垣内参拝は、この御幌（みとばり）の内側に入っての特別な参拝となります。

私自身は、若いころに２度ほど、セルモを始めた後１度、この御垣内参拝をさせていただきました。

これは、３年ほど前に新嘗祭に参加したときに、御垣内参拝をしたときの参宮章です。

御垣内参拝には、この参宮章が必要となります。

この参宮章、中を読むとこう書いてあります。

１．本章は神宮式年遷宮にご奉賛されてた崇敬者に贈る参宮章です。

そう、２０年に１度行われる伊勢神宮の式年遷宮のために寄付をしてくれた方への伊勢神宮からの贈り物なんですよね。

ご存知の通り、伊勢神宮は20年に1度お隣の敷地に全く同じ神殿を新たに立て直します。

これを式年遷宮と呼びますが、これには当然膨大な費用が掛かります。この費用を寄付してくれた方は、神宮にとって大切な方（崇敬者）にあたるので、特別に参宮章が贈られるというものです。

なので、間違っても、御垣内参拝をしたいので、お願いしますと、お金を払おうとすると受け付けてもらえません。（そういった事は行っていませんと断られると思います）

あくまで、式年遷宮の寄付をさせてくださいと申し出る事が必要です。

そして、服装についても、フォーマルな服装が必要です。

学生の場合、学生服でも大丈夫です。

大人は、礼服やリクルートスーツが無難な服装ですね。

場所はここ神楽殿で受け付けてくれます。（御造営資金受付とある場所です）

この場所で、式年遷宮に対して寄付を申し出る（金額は◯千円～上限なし）と、神社側から、御礼の品として、金額相当のお土産（絵葉書～扇子など）と先ほどの参宮章が渡されます。

この参宮章をもって、御正殿入り口横の宿衛屋にお見えになる神官の方に御垣内参拝をしたい旨を伝えると、記帳を促され、その後、お祓いを受け、垣内に案内して頂けます。

垣内は、とても神聖な場所で、足元も板垣の外の砂利と違い、御垣内の清石（黒い大きな石）が敷き詰められています。

そして、神殿正面だけ、御垣内のお白石（白い大きな石）が敷き詰められていて、そこが参拝のための神聖な場所であることを示しています。

この白い石の上で、神殿に向かい、厳かな気持ちで「二拝二拍手一拝」（2回深くお辞儀をし、胸の前で2回柏手を打ち、最後にゆっくり一礼をする）を行います。

僅かな時間ですが、本当に清らか心に慣れる瞬間です。

伊勢神宮にお参りに行こうと考えている方は、ぜひ、この御垣内参拝をされてみてはいかがでしょうか。

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