今年は、例年に比べ、多くの卒業生が高校生になっても残ってくれています。

生徒にも、保護者の方にも、少なくとも１学期の間は様子を見て、夏休みに入って大丈夫って思えるようになったら、卒業してもいいし、必要と感じているのであれば、高校在学中もサポートさせてもらいますと伝えています。

実際、残ってくれた生徒たちの高校生活が始まり、ここ数日で、授業が本格的に始まったところで、感想を聞いてみると、「想像以上に授業のスピードが早く、ついていけるか不安」っていう声が聞こえてきます。

小学校から中学校への変化に比べると、中学から高校の変化って、少ないと思っている生徒、保護者の方が多いと思いますが、意外に多くの違いがあり、戸惑う生徒も多くいます。

中学と高校の一番の違いは、授業のスピードでしょうか。

中学で上位だった生徒たちにとっては、中学の授業のスピードは、ものすごく遅く感じていたと思います。

どうしても、成績面で差が大きいので、中下位の生徒たちを意識して、授業のスピードがゆっくり目になってしまいます。

そんな授業スピードに慣れてしまっていた上位の生徒たちが、偏差値６０超の上位の高校に進学するとどうなるか。

高校は、同じようにできる生徒たちが集まっていますから、先生も、この学校に入学できるレベルの生徒であればこれくらいは理解できるだろうと、遠慮なく、ガンガン進んでいきます。

中学の比較的ゆっくりの授業で上位を取れていた生徒にとっては、高校の遠慮のないスピードは、慣れるまでは本当に早く感じると思います。

授業で１から１０まで説明するのではなく、１～５ぐらいは、教科書を読めばわかるだろうからと、説明が必要な６～１０（高校によっては、さらに８～１０ぐらいｗ）しか説明してくれません。

なので、事前に、教科書を読み、自分で理解できる部分と、よくわからない部分を確認しておき、わからなかった部分を授業で確認するといったスタイルでないと、あっという間に授業から取り残されてしまいます。

中学と、高校の大きな違いの２つ目が、テスト科目の多さです。

中学での、国・数・英・理・社の主要５教科が、高校では、現国・古典・数Ⅰ・数Ａ・物理・化学・日本史・世界史・コミュ英・英表　と倍の１０教科になります。

（社会、理科は、高校によって履修する順番が違うので、一般的な例になります）

今まで、テストといえば、５教科で考えれば良かったのに、高校に入ったとたんに、倍の１０教科に増え、それぞれが中学の倍近いスピードで進むのですから、生徒たちが、５月の中間テストを迎えた時、正直何をどうしていいかわからないと、途方にくれてしまいます。

これに対しては、今まで以上に、自分で、キチンとテスト勉強のスケジュールを立て、実行していく必要があります。

多くの高校が、教科書以外にワークを利用していますので、ワークをいつ、どうやってこなしていくかをしっかり計画しましょう。

中学の時の感覚で、テスト前に頑張ればなんとかなると思っていると、痛い目にあいます。

中学の倍以上の量の課題があるので、１周終らせるので正直ギリギリの量です。

とは言え、１周では、テストでは全然点が取れないでしょうから、出来なかった所を中心に２周目に挑戦できる時間を確保しておく必要があります。

また、答えを見ても全く解き方がわからない問題も多く出てきますから、学校で先生に聞く時間や、塾で質問できるタイミングも計算しておかないと、わからないままテスト当日ということにもなりかねません。

そう言う意味で、最低でも１学期の中間、期末ぐらいまでは、自分の事をよく知っている塾に残って、テスト勉強のペース配分や計画作りに協力してもらうのが良いかと思っています。

セルモに残ってくれた新高校１年生にも、高校での予習の大切さ、テストに向けたスケジュールの大切さをしっかり伝え、私からの指示を待つのではなく、自ら準備し、行動して、最高のスタートを切れるようして欲しいと思います。

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