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わけがわかる中学社会

 

SNSで他の塾の先生がおすすめしてたりする本を見かけると、とりあえず購入するようにしています。

 

おかげで、本棚から本が溢れてしまっていますが、生徒たちに少しでも刺激になったり、理解のための手がかりになれば決して高くは無いかなと思っています。

 

そんな購入した本の中で久々の大当たりがこれです。

「わけがわかる中学社会」

 

なかなかインパクトのあるタイトルですね(笑)

 

日本語としては、??って感じですが、本の内容を上手に表しています。

 

 

この本で言う「わけ」は「理由」のこと。

 

 

中学で習う「地理」「歴史」「公民」には、それぞれ、覚えなければいけない言葉が数多く存在しますが、この本のように、理由を理解していれば、語句を覚えることがとても楽になります。

 

この本では、「地理」「歴史」「公民」にそれぞれ30問、合計90問の問題が掲載されています。

 

これらは、そのまま入試にでるというより、よく考えると、なぜなんだろう?って誰もが思いつきそうな疑問や、逆に、あまりその理由を考えたことがない事柄についての質問などが取り上げられています。

 

 

例えば

 

Q1.インドでICT産業が発達したのはなぜだろう?

 

という質問。

 

地理の教科書を見ると、インドについて結構詳しく説明されているので、興味を持って読んだ生徒であれば、すぐに答えがわかると思います。

 

しかし、語句を暗記しようとしているだけの生徒や、そもそも、地理に興味がなかったり、嫌いだったりする生徒にしてみたら、なぜ?って聞かれても、なかなか理由が思いつかないと思います。

 

それ以前に、インド=カレーぐらいの認識しか無いかも(笑)

 

 

そんな興味のない生徒たちに、なぜ?って問いかけをすることで、彼らなりに考えようとしてくれます。

 

 

インドって、どんな国だったっけ?

 

人口は多い?少ない?

 

何語を話すか知ってる?

 

カースト制度とか知ってる?

 

20☓20までの掛け算を覚えてるってホントかな?

 

ITの中心地アメリカと時差ってどれくらいあるのかな?

 

などなど、インドについての知識を問いかけしながら、いろいろ考えてもらうと、良いかと思います。

 

 

 

では、もう1問

 

Q2.日本より高緯度のヨーロッパで大部分が比較的温暖なのはなぜ?

 

 

ちなみに、ヨーロッパの隣に日本を書くと、こんな大きさ、こんな位置になります。

 

日本だと、冬に雪に覆われる東北、北海道ですが、同じ緯度で見ると、スペインとか南フランスあたりと同じ程度の緯度なんですよね。

 

フランス北部や、イギリス、オランダなどは、北海道より遥か北にあることが、地図を見るとわかります。

 

 

 こんなに北にあるのに、冬に、雪に覆われている映像ってあまり見たことないですよね。

 

東京と同じくらいの感覚で、寒いけど、雪はほとんど降りません。東京と同じで雪が降ったら都市機能が麻痺してしまいます。

 

 

 普通、北に行けば行くほど寒いはずなのに、なぜ、ヨーロッパは、そんなに寒くないのでしょうか。

 

 

これも、地球儀とかを見ながら、なんでもいいから答えを探してもらいます。

 

 

気温に関係するのは何があるだろうか。

 

ヨーロッパって、回りを何に囲まれているかな。

 

風は、どっちから吹くかな

 

などなど、こちらもヒントをだしながらですが、生徒たちに考えてもらいました。

 

 

 

こんな感じの問題が地理だけでも30問あります。

 

できる生徒なら、一人で読んで、一人で考えて、答えをみて、なるほど~ってOKですが、社会嫌いの生徒には、クイズ形式で楽しんでもらうほうがいいかもしれませんね。

 

 

けっこう、珍回答も出てきますが、それもまた記憶に残るネタになるし、そうやって苦労して考えた答えは、丸暗記と違って、長く記憶に残りますからね。

 

 

さすがに、地球儀見ながら、「イギリスどこだ~!」って延々探されたのには、参りましたが・・・

 

 

ワークや問題集で、重要な語句を覚えなさい!って、言うのは簡単ですが、覚えることができる子、できない子、そもそも、覚え方を知らない子、覚える気のない子、いろいろいます。

 

そんな生徒たちに、少しでも、面白い!って思ってもらえるよう、工夫するのが、伝える側の仕事かなと思っています。

 

歴史漫画もそうですね。

 

教科書だと理解しづらい歴史の流れが、マンガになることで、理解しやすくなります。

 

地理に関して、そういったわかりやすい道具がなかったので、この本は地理が苦手・嫌いな生徒にとっては、救いの手になるかもしれませんね!


ちなみに、答えは以下の通りです。

 

A1. 英語を話せる人が多く、アメリカなどのIT企業が多く進出したから。

 

アメリカが夜のときインドが昼間なので、電話のサポートや、プログラムの開発を交代でおこなうことができます。

また、インドは、英語が準公用語なので、アメリカとのやり取りも通訳がいりません。

数学のレベルが高い人が多くいるので、ITを多くの人が理解できます。

 

A2. 近くを暖流が流れ、その上を偏西風が吹いてくるから。

 

暖流の北大西洋海流が南からイギリスの上まで流れていましたね。

  

 

 

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プロフィール


西尾 信章(Nobuaki Nishio)


個別学習のセルモ
日進西小学校前教室 塾長

愛知県立東山工業高校(現在の愛知総合工科高等学校)卒業後、日立製作所へ入社。1986年、日立内の日立京浜工業専門学院に通い、のちに東京大学へ留学。2000年に退職し、7年間マイクロソフトで働く。その後2回の転職を経て、2012年7月に「個別学習のセルモ」をオープンした。

 

趣味は吹奏楽
名東ウインドオーケストラ、Nisshin Wind Orchestraに所属し、トランペットを担当

 

他にも洋楽カラオケや、ゴスペル、英会話も大好き

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