2020年から始まる、これまでのセンター試験に変わる新しい入試制度「大学入学共通テスト」で注目されているのが、英語の民間試験の活用です。
これまでは、センター試験1つで、すべての受験生のすべての試験科目の試験を行っていました。
これが、2020年の大学入試改革の1つとして、英語の4技能化が導入され、これにともない、センター試験だけでは、新しく追加になるスピーキング、ライティングのテストを作成したり、採点したりすることが難しいと考えられ、それならばと、民間資格試験を活用しようとなったものです。
このため、今の高校2年生以下で大学受験を目指す生徒は、志望する大学によっては、英語の民間資格試験のスコアの提出が必要になります。
大学により民間資格試験の扱いが違い、どう使うかを決めかねている大学や、使わないと宣言している大学など、対応がバラバラのため志望大学が、どういった扱いをしているかをしっかり調べておく必要があります。
ここでは、現時点でわかっている大学別の民間資格試験の扱い状況をご紹介します。
国公立大学の主な活用方法はこのような状況です。
(1)出願資格として活用 44校
(2)点数化して加点 33校
(3)出願資格及び点数化して加点 7校
(4)一定水準以上の成績で大学入学共通テストの「英語」を満点とみなす 3校
(5)高校が作成する証明書等の併用 8校
(6)高得点活用(大学入学共通テストの「英語」の得点と比較) 1校
(7)活用するが、現時点で活用方法を明示していない 8校
(8)活用しない 4校
国が主導し、入試改革を行っている関係で、国公立大学も、何らかの形で利用せざるを得ないというのが本音ですかね。
中部地区の大学の対応は以下の通りです。
【国立大学】
名古屋大学 :(1)出願資格として活用 (CEFR A2以上)
(5)高校が作成する証明書等の併用
名古屋工業大学 :(2)点数化して加点
愛知教育大学 :(2)点数化して加点
豊橋技術科学大学:(2)点数化して加点
三重大学 :(2)点数化して加点
【公立大学】
名古屋市立大学 :(2)点数化して加点
愛知県立大学 :(2)点数化して加点
愛知県下の国公立は、名大が、出願資格として利用する以外はすべて、点数化して加点する形での利用となっています。
学部によっては、英検準2級レベル(CEFR A2レベル)でも加点があったりするので、最低、英検の準2級への合格を目指し、できれば2級へ挑戦する形になるかと思います。
私立大学の場合、そもそも、センター試験を利用する受験と、センター試験を利用せず個別入試のみの受験とが共存している大学が多くあり、現時点で、新試験である「大学入学共通テスト」の取り扱いも未定の大学が多くあります。
また、民間資格試験に関しても、多くの大学で、上位の資格(英検準1級など)をもっていたら、英語の試験をみなし満点にするという形で活用していた経緯があり、これについては今後も同様な形で利用するものと思われます。(南山大学、中京大学など)
ただし、私立大学に関しては、HPなどで情報公開している大学のほうが少ないぐらいなので、今後とも情報収集を行っていく必要がありますね。
2020年からの新入試を利用することになる高校2年生の皆さんは、まずは、早めに、志望校を決める必要があります。
最低でも、国公立大学に挑戦するか、私立大学1本で行くかは、決め、国公立大学に挑戦するのであれば、「大学入学共通テスト」の情報収集や、英検の予約など、民間資格試験への準備、対策なども忘れずに行っていきましょう。
受験勉強に役立つ今月の人気記事TOP5です!
石油コンビナートってなに? 「丸暗記」ではなく、考えて、理解する勉強へ
見てるだけ、読んでるだけでなく、手を動かして考えていますか?
6月の漢検のリベンジを漢検CBTで晴らそう! 親子受検の申込みを頂きました!
宿題を通して見えたもの。~高校生の作成したビデオから考えること~